中部地域について  

 

 

 静岡−糸魚川構造線を境に、その東側と西側では地質構造が大きく異なっている。
 東側は比較的新しい地質であるが、西側の福井・石川の日本海側・能登半島と除く地域は、中生層・古生層といわれる地熱の低い地域である。しかし冷山火山帯や乗鞍火山帯地域は高温泉湧出地域となっている。静岡−糸魚川構造線と連動する形で、静岡市の北側より渥美半島・志摩半島・和歌山市を通る南西方向に中央構造線があり徳島を通り、愛媛県の佐田岬半島まで800km以上の大構造線がある。この構造線の南側は非火山地域で一般には冷鉱泉地域と言われている。しかし、一部に火山帯地域(三重県熊野灘地域)で高温泉もあるが、一部に留まっている。濃尾平野と金沢平野では深層熱水型高温泉があるが、その深度は1500m位の深度で、浅層は冷鉱泉が主体である。富士火山帯で富士山は例外的なものである。噴出岩の透水性が良く、天水によって冷却されるため火山帯であるにもかかわらず、その泉温は高くない。

恐竜化石の算出地域で2〜3億年前の熱量の少ない地域であるが、深層に新しいマグマが上昇していれば、高温泉の可能性がある。それには、大深度掘削が必要である。

 
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